平成27年10月24日の調査に基づき、以下の書簡を十日町市教育委員会に送付致しました。
十日町市教育委員会御中
拝啓、時下益々御清栄のこととお慶び申し上げます。
我々は、特定非営利活動法人城塞史跡協会と申し、各地の城塞史跡について調査・研究、情報収集・発信等を行う団体であります。
今回、貴委員会に本書簡を送りますのは、去る10月24日に貴市の馬場甲「かたがり城跡緑化運動公園」内にありますかたがり城跡を訪れた際、 貴委員会が設置した説明板が朽廃していたことのご報告です。
平成22年頃に当該城跡を紹介したホームページには、倒壊・朽廃していない説明板が写っていましたので、倒壊・朽廃はそれ以降のことと思われます。
我々が調査に赴いた際の説明板の状況は添付写真のとおりで、説明板の支柱は落ち葉に埋もれたようで、説明板自体も割れていて朽廃というに相応しい状況でありました。
貴市内の城跡史跡につきましては、県指定史跡の大井田城のほか、市指定史跡も相当数あり、 今回、かたがり城跡と併せて拝見しました羽川城跡などは整備状況も良く、多くの城跡愛好家を引き付けるものと考えております。
ご案内のとおり、近時、城跡史跡の愛好家は増加しており、彼らには訪問城跡数を競う傾向があるため、 標柱、案内板といった最低限の施設整備をすれば、多くの愛好者が該当地域を訪れ、 地域内にこうした城跡が多いほど愛好者が地域内に長時間逗留し、その結果として域内での消費が誘発されることが見込まれます。
また、かたがり城跡周辺が「城跡」公園と命名されていることからしても、城跡についての案内板を整備することは、公園名にも相応しい措置と思われます。 財政状況厳しき折とは承知しておりますが、説明板の再設置等につき、よろしくご検討頂ければ幸いです。
最後に、貴市の益々のご発展を心より祈念致すものであります。
敬具
平成27年12月3日
特定非営利活動法人城塞史跡協会理事長 久保田 正志
(添付写真) 倒壊した説明板