平成27年１月11日の調査に基づき、以下の書簡を天草市観光文化部文化課に送付 致しました。
天草市観光文化部文化課御中
拝啓、時下益々御清栄のこととお慶び申し上げます。
我々は、特定非営利活動法人城塞史跡協会と申し、各地の城塞史跡について調査 ・研究、情報収集・発信等を行う団体であります。
今回、貴委員会に本書簡を送りますのは、去る１月11日に貴市にあります小峰（ 下内野）城跡を訪れた際、道路脇にあった旧五和町が設置したとおぼしき標柱が倒 壊していたことのご報告です。
標柱は根元から折れて完全に倒壊しており、とりあえず写真のように電柱に立て かける形にしておきました。
天草市内におきましては、国指定史跡の棚底城、県指定史跡の久玉城があるほか 、河内浦城等の城塞史跡に恵まれ、隣接の苓北町におきましても富岡城、志岐城と いった城跡の整備が進んでいると承知しております。また、熊本県全体を見まして も熊本城を筆頭に堅志田城、竹迫城等の城跡史跡の整備が進んでいることは１月10 日から12日まで当協会が貴県で行った調査で確認したところであります。 城跡史跡につきましては、訪問数を競う愛好者が一定数あるため、標柱、案内板 といった最低限の施設整備をすれば、多くの愛好者が該当地域を訪れ、当該地域に こうした城跡が多いほど愛好者が当該地域に長時間逗留し、その結果として当該域 内での消費が誘発されることが見込まれます。
そうした観点からすれば、倒壊した標柱を立て直すだけで、愛好者のホームペー ジ等でも取り上げられ（現在、小峰城については殆ど愛好者運営のホームページで 取り上げられていません。）、城跡史跡の愛好者の天草市内での滞留時間を延長で き、結果として地域経済に十分裨益すると思われますので、この際、立て直しをお 勧めするものであります。
財政状況厳しき折とは承知しておりますが、貴市の観光案内である「宝島マップ 」にも記載されている城跡でもありますので、よろしくご検討頂ければ幸いです。 最後に、貴市の益々のご発展を心より祈念致すものであります。
敬具
平成２７年２月４日
特定非営利活動法人城塞史跡協会理事長 久保田 正志
（添付写真１） 倒れた標柱
（添付写真２） 下内野城の正面
